皆さん、ジーンズは何で選びますか?
デザイン? 素材? ディテール? シルエット? 色々ありますよね。
すべてに、メーカーのコンセプトが反映され、「製品」としてお店に並んでいます。
では、そのコンセプトを、誰が、どんな所で形にしているのか?
メーカーのウェブサイトを見ても、スタッフの話を聞いても、あまり浮かんできません。
物が生み出される現場が見たい!
今回は特別に、岡山にあるデニム加工工場・HANGLOOSE(ハングルース)を見学させてもらったので、その様子をレポートします。
写真を撮れる範囲で撮ったので、ご覧ください。
HANGLOOSE(ハングルース)とは?
OKAYAMA AWARD 2010
ダメージ加工場
こんな型を敷いた上から擦っていました。
写真に写っている型は、ごくごく一部で、実際は大量にあります。
メーカーの様々な要求に対応。
すべて職人さんの手作りです。
かなりハードなダメージですね。
よこ糸まで切ってしまうとジーンズ1本が製品としてダメになってしまいます。
かと言って、丁寧にやっていると時間がかかる。
あくまで工場なので、時間あたりの生産数が重要。
ここでも職人さんの技術が必要なんですね。
職人さんを守るお面。
試行錯誤しながら、自分たちで作ったそうです。
洗い加工場
オールステンレス製。
様々な薬品を使って加工したジーンズが中に入るので、錆びないように。
ジーンズが積み重なって置かれています。
モモの部分がうっすら色落ちしているように見えます。
加工場で擦り加工をしたものでしょうか?
洗ったデニムを水に浸けています。
何の為にやっているのか分かりますか?
実はこれ、色を確認するため。
空気中では色濃くノッペリと見えていたデニムが、水に浸けることでハッキリと表情が見てとれます。
こんな方法があったとは!
このようにして、色を確認しながら、オーダー通りの色に合わせていきます。
ジーンズは、生地によって色の変化がまちまち。
赤みがかったり、緑がかったり・・・。
いろいろサンプルを見せてもらいながら、説明していただきましたが、う~ん分からない。
おそらく、職人さんにしか見えない色の世界なんだと思います。
まとめ
現場の雰囲気が少しでも伝わったでしょうか?
ブログでは紹介できないような、特殊な工程もたくさん見せていただきました。
例えば、超リアル加工の様子。
「見事に穿き込まれたサンプル」を横に置きながらの丁寧な作業。
実は、そのサンプル自体が加工物だと聞いた時は、ひどくビックリしました。
散々、生からジーンズを穿き潰してきた私が騙されてしまうとは・・・。
凄い技術です。
私が現場で目にしたものは、ほんの上っ面。
氷山の一角。いや、氷の結晶ひとつ程かもしれません。
それでも、メーカーの求めるものを形にするノウハウ、職人さんの技術の膨大さを感じました。
地道で根気のいる作業で、積み上がっていくジーンズ。
一定の品質の大量の「製品」
でも、私達が手にするその1本1本のジーンズは、職人さんたちが作り上げた「作品」だったのです。
お店でジーンズを手にした時、一瞬でも頭に浮かべたい。
どんな人が、どんな所で作ったのか。
お礼
特別に見学を許していただいた、HANGLOOSE(ハングルース)、山本様、ありがとうございました。
丁寧に親切に場内を案内していただいた、K田さん、ありがとうございました。
今回、私のわがままを聞いて、見学を段取りしていただいた、hands-on(ハンズオン)山口さん、ありがとうございました。