岡山にある、ジーンズのリペア&リメイク工房 hands-on(ハンズオン)のオリジナルジーンズです。
随所にこだわりを感じる面白いジーンズ。
量産品にせず、ジーンズ1本に、手間と時間を惜しまずかけています。
1本のジーンズを1人の職人が縫い上げています。すごい!!
参考となっているジーンズは、LEVI’S201 No2デニム 1900年初頭モデル。
それでは、細かく見ていきましょう。
全体像
尾錠、ベルトループ、サスペンダーボタン、麻のラベル、大きめのバックポケット、やや太めのシルエット。
生地
注文してから約1ヶ月。
ようやく届いて袋から取り出すと、まず、生地のしなやかさ、艶のある表情にビックリ。
色は、鮮やかで淡いブルー。
最近穿いていたジーンズは、どれも新品時は濃紺だったので、新鮮。
hands-on(左) と、ウエアハウスLot.700(右)
色味の違いが分かるでしょうか?
参考モデルが1900年代初頭のリーバイスなのに、左綾!?と思ったので、ハンズオンさんにメールで質問してみました。
以前、当時の資料(博物館級のビンテージ)の色落ちを研究する機会があったそうです。
1900年代初頭のワークパンツは、ドレッシーで、フラットなのに縦筋がシャーシャー走っている物が多いとのこと。
当時の生地のイメージに最も近かったのが、このライトオンスの左綾の生地だったそうです。
(ムラがあって、タテ落ちするヘビーオンスの生地は、たくさんあるそうです)
ちなみに、防縮加工済みなので、洗っても縮みません。
ねじれは出ます。
どう色落ちしていくのか楽しみ。
縫製
オールシングルステッチの巻き縫い仕様。
折り伏せ縫い。
手間のかかる工程。
マイクロピッチ。細かく縫われているので強度がありそうです。
しかも、上糸は綿糸ですが、下糸はコアスパン糸。
リペア屋さんらしい仕様の一つ。
リベット
ハンマーで、一つずつ頭を潰しています。
取れて外れることが、なさそうです。
ウエストベルトのつなぎ
当時の仕様を再現。
ラベル
尾錠
ベルトループ
コインポケット
大きくて高い位置に付いています。
ポケット口部分に、生地のミミがきています。
ボタン
サイドシーム
ウエアハウス Lot.700 と比べてみるとこんな感じ。
フロントポケットのスレキ(袋布)
厚手で目の詰まった、10オンスの生地を使用。
hands-on 日記を見ると、この部分に手を抜いて薄手の生地を使ったジーンズが多く、リペアする機会があるようです。
リペア保証
マイクロピッチのオールシングルステッチの縫製。
下糸にコアスパン糸を使用。
頑丈なリベット。
厚手のスレキ。
などなど・・・。
「永く穿いて欲しい」という、リペア屋さんらしいコンセプトを強く感じるジーンズ。
しかも、リペア永久保証付き(内容はこちらでご確認ください)
値段が高めですが、穿けば穿くほどメリットが出てきそうです。
閉鎖された大昔の炭鉱。
そこで、発見された継ぎはぎだらけのジーンズ。
ボロボロでも、当時の着用者の愛情が感じられるジーンズ。
そんなジーンズを目指して穿き込んでいきたいです。
相当、時間がかかりそうですが・・・。